おかしみ日記

おかしみは、スパイス。

会社論、有機農法、ホームレス

昨日の話を書く。

●ここ数日、通勤時間に『会社はこれからどうなるのか』を読んでいる。岩井克人さんの著作は、学生時代によく親しんだ。『ヴェニスの商人の資本論』『貨幣論』。資本主義とは何か?という問いに、一貫して取り組んでいるのが岩井さんだ。ちなみに岩井さんの奥様は、確か、『日本語が滅びるとき』を書いた水村美苗さんだったはず。水村さんの『私小説—from left to right』の中に、たどたどしい英語を話す友人が出てくるが、それはたぶん岩井さんのこと。そう思って読むと何だかおかしい。


●昨晩、NHKプロフェッショナルを見た。40年も前から有機農法に取り組んできた金子美登さん(61歳)のストーリー。化学肥料を使わない農作物は、もちろん枯れてしまう。農家が収穫できないのだから、収入のない時代が続く。「よしのりちゃんは変わってるからなあ」とまわりの農家たちからも笑われる日々。それでも金子さんはあきらめなかったのだから、すごい。文献を漁り、成功事例があれば、会いにいって話を聞く。そして試行錯誤を重ねた…。

金子さんの考えるプロフェッショナルとは、「100年先も永続する匠の技を持つ人」だそうだ。100年後の世界でも、光を放つ仕事。そんな仕事を、自分は今、しているだろうか? そう考えると、身が引き締まる。


●BIG ISSUEを買った。コレド日本橋の交差点で、初めて「BIG ISSUE」を買った。ホームレスから脱却しようとする人たちが寒空の下、街頭に立ち、雑誌を売る。値段は、300円。それをお布施だと思う自分は不遜だろうか。