おかしみ日記

おかしみは、スパイス。

伊藤直樹さんにきいてみよう。

コピーライターにありがちなお悩みに、クリエイティブディレクターの伊藤直樹さんだったら、どう答えるだろう? 伊藤さんの著書から引用して、こんな問答集を作ってみました。


【Q】 デザインについて意見を言うのが苦手です。デザインを見る眼を養うためにはどうしたらいいでしょうか?

【A】 ビジュアルに強くなろうと思ったら、時間をかけて、いろいろなものを好きになって見るしかないんです。青山ブックセンターのような書店にいって、とにかくいっぱい見てください。洋雑誌でも、写真集でも、デザイン書でも。「FFFFOUND!」もいいですね。見てください。リファレンスになりうるビジュアルがたくさんありますから。
 少なくとも、国内や海外で、いまどういったビジュアルがはやっているのか、自分がどういう系統のビジュアルが好きなのかといったあたりは、押さえておいて損はないと思います。ぜひ、やってください。


【Q】 成長するためのヒントをください!(笑)

【A】 ぼくは、他人がつくった広告を見るときに、作品のすぐれているところを見つけて、そこを見つめることにしているんです。人間というのは厄介なもので、ともすると悪いところばかり見てしまうんですよ。「これは、もうちょっとこうしたほうがいいのにな」とか「ここがダサい」とか、ついそういうスタンスで作品に接してしまうんです。でも、それじゃ、あまり意味がない。成長しませんから。
 逆に、いいところを見ていければ、感性を磨けて、自分自身をレベルアップさせていくこともできるし、発想のきっかけを得られたりもします。これはぼく自身の実感ですけど、その後の企画にすごく生きてくるんです。


【Q】 コピーライターの役割って、どう変化していくのでしょうか?もういらなくなるのでしょうか?

【A】 やっぱりメッセージは表現で伝えるもの。もしかしたら、表現でなきゃ伝わらないといってもいいかもしれないくらいです。このことはぜひ肝に銘じておいてほしい。人の心を動かすのはやっぱりテクノロジーや仕組みではなくて表現なんです。ほかのメディアを見ても、それは明らかでしょう。
 ウェブはまだ新しいメディアですから、いまはテクノロジーや仕組み、インターフェイスといった部分がフィーチャーされていますが、この先もずっと同じスタンスであるはずはない。メディアとしてある程度の成熟を遂げたら、あとは表現とコンテンツのことしか語られないんじゃないかとぼくは思っています。


ってな感じで。ちょっと無理もありますが。。広告に限らず、表現について知りたい人には、とても勉強になる、いい本です。おススメします!

「伝わる」のルール 体験でコミュニケーションをデザインする

「伝わる」のルール 体験でコミュニケーションをデザインする