おかしみ日記

おかしみは、スパイス。

タダでもらう、ということ。

BRUTUS (ブルータス) 2010年 9/1号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2010年 9/1号 [雑誌]

ファミマでBRUTUSを立ち読みしたら、

ニューアルバムを出した、とあるミュージシャンが

アルバムの大半の曲を無料ダウンロードOKにし、

数曲分のミュージックビデオもYouTubeで公開、

もちろん無料で、という話がのっていた。

ぼくはそのミュージシャンの名前を知らなかったけど、

とても面白い、と思い、家に帰ってから、

さっそく調べて、聴いてみた。

Pepe Californiaという名前のミュージシャンで、

そのページはすぐに見つかった。

曲名が並ぶ、そのすぐ隣に、ボタンがついていて、

「Download」または「Buy」のいずれかが選べるようになっている。

つまり、買って聴いてもいいし、

ただでダウンロードして聴いてもいいということだ。

ぼくはつくづく「へー」と思った。

コアなファンなら、きっと「買う」を選ぶ人のほうが多いだろう。

ぼくのような、にわかファンなら、

「とりあえず、聴いてみるか、タダだし」と

無料ダウンロードを選ぶだろう。

そして、音楽を聴く。好みのサウンドだし、とても、いい。

ぼくは、この曲とともに、Pepe Californiaという

ちょっと変わった名前のミュージシャンの名前を覚える。

そして、「タダで、なんか、いいもんもらったな」という気持ちが

心の片隅に、澱のようにたまる。

「なんか、悪りぃな」という気分が。

ぼくのような人は、いつか、ライブに足を運ぶかもしれない。

こんなふうにブログに書いたりして、

まわりの人たちに広めるかもしれない。

タダでもらった「なんか、悪りぃな」という気持ちを

少しでも軽くするために。

ここが、「すげーな」「へー」と思うところなの。

新しい経済原理が働いてるじゃんと思うところなの。

贈与論とかを取り出してきて、もういっぺん、

読み返したくなるところなの。

という知的コーフンを忘れずに、

書き留めておくことにする。