おかしみ日記

おかしみは、スパイス。

1週間分の線と丸

日曜日に必ずやること。それは、ほぼ日手帳のカスタマイズ。定規を使って、線を引き丸を書き込むだけなのですが、毎週末、この作業を欠かさずにやっています。


1日1ページの手帳なので、きっかり7ページ分をまとめてカスタマイズ。昨年は中途半端に終わってしまったのですが、今年に入ってからは「これをやらないと何となく気持ち悪い」という気持ちになるので、もう習慣化できていると言ってよさそうです。

f:id:rimbock:20160221113114j:image

カスタマイズの内容をおさらいすると、
1.朝・昼・夜の食事を記録するためのスペースをつくる → 丸を書く
2.その日のダイジェスト的な短い記録を書くためのスペースをつくる → 2本の線で囲う
ということになります。

昨年から始めたこのやり方、今のところ、とても気に入っています。というのも、

・何を書こうかなと悩む必要がない。
・3食の記録に加え「お通じ」を記録することで体調管理に役立つ。
・同じフォーマットなので振り返ったときに見やすい。

というメリットがあるからです。とりわけ、2番目に挙げた「お通じ」の記録は、僕にとっては切実な問題。子どもの頃から便秘に悩まされてきた身としては、こういう食生活をすると「出やすく」なるのかと分かることはとても良いことなんです。その辺りはいずれまた書いてみたいと思います。

さて、2016年も今日で52日目。また新しい一週間が始まります。


100件の記事

はてなブログのアプリを開いて、ふと記事の一覧を見ると、「100件の記事」と表示されていた。ほお!このブログ、100件も記事あるの?!と、ちょっと驚いた。自分、そんなにブログ書いてたんや。。。

一番古い記事を見ると、2010年1月2日に書いたものだ。そのときはまだ「はてなブログ」ではなくて「はてなダイアリー」だったはず。もうすっかり忘れていたけれど、確か、はてなブログができたときに、はてなダイアリーの記事を一括インポートしたのだった。

はてなダイアリーがあるのに、なんでまた新しいブログサービスを一から開発してるのだろう、物好きな会社だなと思った覚えがある。呆れつつ、でも、さすがはてなと思ったのも確か。僕がブログを頻繁に更新できていなくとも、放置しているわけではないのは、はてなブログの登場によるところも大きい。と、いまこれを書いていて気がついた。

はてなブログが生まれて、アプリでも簡単に記事が書けるようになったし、ブログのPVも見られる。そういうツールが整ったおかげで、記事を書かなくとも、ブログそのものはやめない、という状態を保つことができているわけだ。

先日、はてな主催のイベントに参加し、はてなの編集スタッフが日々、はてなブログを読み、はてなブックマークを眺めていることを知った。ヒマな人たちだ。もとい、さすがは、はてなのスタッフ。いいな〜、そういうの。と、とてもうらやましく思った。

「はてなの考える、いいブログとは?」と内沼晋太郎さんが質問すると、はてなで働く伊藤博典さんはこう答えた。

「はてな的には、個人的な文章、長文が尊重される。もともとダイアリーと言ってたくらいだから。まず、自分たちが見たいんだと思う。はてなの社員はブログを読むのが好き。はてなダイアリーを書きたくて入社している(笑)」

と語っているのが印象的だった。はてなでは、はてなダイアリーを改造(?)した社内ツールが用意されていて、社員がエントリーを書き、お互いのエントリーを読んだり、はてなスターをつけたり、している。「お互いが読者。エントリーを書くのが日常」なのだそうだ。

はてなが好きで、はてなで働く。そういうの、いいよな〜と、またしても、とてもうらやましく思った。イベントについてはここではこれ以上書かないが、はてなが、はてなブログがますます好きになってしまったことは書いておきたい。

役に立つかどうか分からないような、個人的なことをこそ書いていけたらいいな。



丸山珈琲のあの銀色パッケージを、書店で。

ぷっくり膨らんだ銀色のパッケージが特長の丸山珈琲のコーヒー豆。都内でも置いている店が増えましたが、まさか書店で買えるとは知りませんでした。

そんな珍しい本屋さんは山下書店の東銀座店。歌舞伎座にほど近い、東劇ビルの一階に入っている本屋さんです。置いている豆は一種類のみ。「松雨亭ブレンド(粉)」250gで、1,234円(税込)です。

コーヒー豆について詳しくはありませんが、丸山珈琲の、あのパッケージを開けたときのなんとも言えない、いい香りが好きです。

山下書店のサイトによると、2011年3月15日から東銀座店でのコーヒー豆販売を行っているようです。丸山珈琲を始めた丸山健太郎さんの著書や珈琲にまつわる本と一緒に、コーヒー豆も並べられています。

なぜこの書店に? 松雨亭ブレンドというネーミングはこの書店向けのオリジナルなの? 等々いろいろ店員さんに聞いてみたいところですが、まずはご報告まで。お近くに来た際はぜひチェックをば。

山下書店のサイト

丸山珈琲のサイト

コーヒーの扉をひらこう

コーヒーの扉をひらこう

  • 作者: 丸山健太郎
  • 出版社/メーカー: 第一企画
  • 発売日: 2010/12/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 2人 クリック: 3回
  • この商品を含むブログを見る




ただ、悼む

任天堂社長の岩田聡さんが亡くなった。Yahooを開いたら、顔写真が載っていて「あれ?」と思ったら、訃報だった。すぐに「55歳で」という言葉が目に飛び込んできた。えーっ、と思った。やりきれない気持ちになった。お会いしたこともなければ、任天堂のゲーム機も持っていない僕だけれど、このニュースは心が痛んだ。岩田さんといえば、ほぼ日の記事でよく見かけたし、彼の言葉は「ほぼ日手帳」を通じて、時々目にしていたから、なんとなくよく知っているような気分だったのかもしれない。そんなふうに、なんとなく身近に感じていた存在が、ある日とつぜん、亡くなったなんて。しかも、55歳の若さとは…。

 

もう何度読み返したか分からない、ぼくの大好きなこの本の一節が浮かんだ。糸井重里さんが「ほぼ日」を立ち上げた時のエピソード。岩田さんが登場するくだりだ。まるっと引用したい。

 

さて口には出したものの、一カ月で本当にできるものなのだろうか。

そもそも事務所の引っ越しさえまだすんでいないのだ。

事務所には、古いパソコンが一台あるだけだし、『ほぼ日』が契約するプロバイダーも決まっていない。

最初に頼ったのは、ぼくの戦友とも言えるコンピュータの先生、岩田聡さんだった。

岩田さんは、「ハル研究所」という一時は和議申請までだした会社を、「星のカービー」シリーズなどの連続ヒットで復活させた社長さんでもある。知り合いになったのは、座礁しかかったゲームソフト「MOTHER2」の助っ人としてだった。超人的なプロデュースとプログラミングの技術で、一時は死産しかかったソフトを完成まで導いてくれた恩人でもある。経営者として、理科系の友人としてぼくにとっていろいろ学ぶところの多い貴重な人だ。ついでのように言うことではないが、正義感の強いところや、思いやりのあるところも大きな魅力だ。ただ、ちょっと落ち着きがない、ということは案外知られていないけどね。

ぼくは以前、この岩田さんにコンピュータを教えてもらって挫折した悪い生徒だったけど、彼は、ぼくがインターネットをはじめたとき、わがことのように喜んでくれた。

その岩田さんを、ぼくは五月の連休後の深夜、東麻布の新事務所に誘い、一カ月後の六月六日にホームページをスタートさせるということを話した。

「プログラマーは『ノー』と言ってはいけない」

というとんでもない信条を持つ岩田さんなら、なんとか短期間にスタートさせる方策を考えてくれるにちがいない、と信じていた。というより、甘えていた。

「来月の六日ですか。まぁ、ちょっと大変だけれど、できるんじゃないかなぁ。急いでやりましょう」

岩田さんは苦笑しつつも、そう答えてくれた。

彼の行動は素早かった。その夜のうちに、新事務所に編集室の機能を持たせるためのおおまかな配線などについて検討しはじめ、ホームページ立ちあげのためのプロバイダーとの契約事項やら電話回線のこと、サーバーのことなどなど、いまぼくが書いていてもよくわかっていないような技術的諸問題に関して考えはじめた。

すぐに二台のパワーマックG3が発注された。さまざまな機材が新事務所に届けられると、岩田さん自らが床に這いつくばって配線してくれた。

こういうことを「年商二十八億円、社員八十人を抱えるゲームソフト会社の社長だぜ」と誰かが笑ったけれど、そういうことは岩田さんには関係ない。悪いんだけれど、ぼくもそういうことは関係ないと考える人間だ。

新品の二台の真新しいパソコンは岩田さんに期限なしで貸与されたものだった。ぼくは感謝の意も込めて岩田さんに「『ほぼ日』電脳部長」の尊称を捧げた。かえって迷惑だったかなぁ。(『ほぼ日刊イトイ新聞の本』講談社文庫  123-124ページ)

 

書き写しながら、いいなぁ、愛があるなぁ、こういう関係性っていいなぁ、と思った。たいへんな時期を一緒に乗り越えた「戦友」のような存在。糸井さんにとっても、岩田さんにとっても、きっとお互いがお互いを尊敬し、尊重しあっていたんだろうなぁと想像する。

 

今日、岩田さんの訃報に接して、なぜショックを受けたのか。説明じみたことを書いてみたけれど、正直、よく分からない。折に触れて、今日のことは思いだすだろうし、その都度、悼むだろう。いまはただ、今日のことをここに書き残しておきたい。